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? 2182kHz及びVHFch16の聴守
ICS文書(COMSAR2/3/6)及びノルウェー文書(COMSAR2/6/8)の説明があった後、豪より、非条約船もGMDSSに参加すべきであり、2182kHzの聴守継統は1999年2月1日までで十分であるとの意見が出され、蘭がこれを支持した。また、ノルウェーからは、非条約船を含め全般が1999年2月1日までにGMDSS設備を装備するのは機器の供給が間に合わないので、聴守中止は困難であろうとの意見が表明された。
審議の結果、2182kHzの聴守義務については1999年2月1日までとすることに合意し、この結果をMSCに報告することとなった。
VHFch16の聴守については、1999年2月1日以降の聴守継統に反対する国(豪、蘭、韓国、英、メキシコ)と条約非適用船との連絡手段確保の観点から聴守継続に賛成する国(ノルウェー、独、ギリシャ、デンマーク、香港、アルゼンチン、カナダ)に分かれたため、議長より、VHFch16の聴守義務については1999年2月1日までとするが、MSCサーキュラにて非条約船に関する主管庁のためのガイダンスを発効するという妥協案が提示され了承された。
ドラフティンググループ(DG)にて作成されたMSCサーキュラ案(COMSAR21WP.5,ANNEX3)は、主管庁に対し、SOLAS非適用船を含め1999年2月1日以前のGMDSS機器の設備を奨励すること、GMDSS要件の達成度について調査すること、沿岸局での聴守を継統すること等を要請するものであったが、プレナリーにて合意が得られず次回のCOMSAR3にて再度審議されることとなり、各国に次回会合に向けてのコメントが要請された。尚、聴守義務を1999年2月1日までとするについては、ギリシャ、香港及び独が態度を留保した。
? DSC遭難中継
小委員会は、キー入力時における誤作動を防止できる観点から、半自動中継機能を許可しようとするデンマーク(COMSAR2/3/2)及び米国(COMSAR2/6/2)の提案について運用面及び技術面から各々作業部会において検討した。
WGAにおける検討結果:
誤警報防止を重視し、中継は特定の海岸局またはグループの海岸局に向けることを条件に半自動中継を許可する決定をした。また、遭難警報に関する安全保護を付加することもなお適切であるとした。更に、船舶による中継は、すべての船舶に対してすべきではなく、特定の海岸局または、グループの海岸局に向けなければならないことを明確にするために、ITU−R勧告の変更が必要となる可能性についても認識した。
WGCにおける検討結果:
半自動中継機能を備えたDSC装置は、既に受信したDSC遭難警報の中から関連する情報が遭難中継メッセージに自動的に転送する機能を備えているので、性能基準を改訂する必要はないことを認識した。
プレナリーでは両作業部会の報告内容を審議した結果、遭難警報に関して、適切な安全保護を付加する条件で、DSC半自動中継を許可し、現状の性能基準改訂は必要がない旨を承認した。
? 持ち運び式VHF双方向無線電話装置の安全な使用(COMSAR2/3/7)
GMDSSの性能要件を満たす生存艇用の双方向VHF無線電話装置が油タンカー、ケミカルタンカー、及びガスキャリアの船上で使用されるのは危険であり、これらの船舶に設置される無線電話装置は防爆型でなければならない旨SOLAS第?章第6.2.1.1規則を解釈するオランダ提案については、

 

 

 

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